非常に強い台風第10号は、6日午前中に沖縄地方に、6日午後に奄美地方 に特別警報級の勢力で最も接近する見込みです。その後も特別警報級の勢力 を維持したまま北上を続け、6日午後から7日にかけて九州に接近または上 陸するおそれがあります。

http://www.jma.go.jp/jp/typh/D20200904083209193.html

令和2年 台風第10号に関する情報 第25号
令和2年 9月 4日17時31分 気象庁予報部発表

(見出し)
非常に強い台風第10号は、6日午前中に沖縄地方に、6日午後に奄美地方
に特別警報級の勢力で最も接近する見込みです。その後も特別警報級の勢力
を維持したまま北上を続け、6日午後から7日にかけて九州に接近または上
陸するおそれがあります。

(本文)
[台風の現況と予想]
非常に強い台風第10号は、4日15時には日本の南にあって、1時間におよそ15キロの速さで北西へ進んでいます。中心の気圧は925ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートルで、中心の北東側280キロ以内と南西側220キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっています。
台風は、6日午前中に沖縄地方に、6日午後に奄美地方に特別警報級の勢力で最も接近する見込みです。その後も特別警報級の勢力を維持したまま北上を続け、6日午後から7日にかけて九州に接近または上陸するおそれがあります。

[防災事項]
<暴風・高波>
台風の接近に伴い、沖縄地方では大東島地方を中心に次第に風が強まり、5日朝から6日にかけて暴風となる見込みです。奄美地方や西日本では6日から7日にかけて、広い範囲で暴風となるでしょう。沖縄地方、九州南部・奄美地方では、一部の住家が倒壊するおそれがある猛烈な風が吹く見込みです。7日は九州南部や九州北部地方で猛烈な風の吹くおそれがあります。
5日にかけて予想される最大風速(最大瞬間風速)は、
沖縄地方      50メートル(70メートル)
奄美地方      23メートル(35メートル)
6日に予想される最大風速(最大瞬間風速)は、
沖縄地方、奄美地方 50から60メートル(70から85メートル)
九州南部      40から50メートル(55から70メートル)
九州北部地方    25から29メートル(35から45メートル)
四国地方      20から24メートル(25から35メートル)
です。
また、沖縄地方では大東島地方を中心に4日夜のはじめ頃から7日にかけて、九州南部・奄美地方では5日夕方から7日にかけて、西日本や東日本太平洋側では6日から7日にかけて、警報級の高波となるでしょう。沖縄地方、九州南部・奄美地方では5日から6日にかけて、四国地方では6日から7日にかけて、うねりを伴った猛烈なしけとなる見込みです。
5日にかけて予想される波の高さは、
沖縄地方      13メートル
奄美地方       8メートル
九州南部       6メートル
6日に予想される波の高さは、
奄美地方      15メートル
九州南部      14メートル
沖縄地方      13メートル
四国地方       9メートル
九州北部地方     8メートル
近畿地方、東海地方  6メートル
です。
沖縄地方や九州南部・奄美地方では、風が強まる前に頑丈な建物の中に移動するとともに、屋内では窓から離れるなど、暴風に厳重に警戒してください。
台風が接近する地域では、記録的な暴風や高波となるおそれがありますので、最大級の警戒をしてください。

<高潮>
台風の接近に伴い、沖縄地方では6日にかけて、九州南部・奄美地方や九州北部地方では6日から7日にかけて、四国地方や中国地方では6日から8日にかけて潮位が高くなり、海岸や河口付近の低地では浸水や冠水のおそれがあります。
なお、潮位が堤防を越えなくても、潮位が高い中で高波があると、波が海
岸堤防を越えて浸水するおそれもあります。高潮や、高潮と重なり合った波
浪による浸水などにも厳重に警戒してください。
台風が接近する地域では、記録的な高潮となるおそれがありますので、最大級の警戒をしてください。

<大雨・雷・突風>
前線が日本海北部から西日本へのびています。前線に向かって、南海上から暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、西日本から北日本では大気の状態が非常に不安定になっている所があり、雷を伴った非常に激しい雨が降っている所があります。
台風第10号の北上に伴い、引き続き7日にかけて、西日本から北日本には南海上からの暖かく湿った空気が流れ込むため、大気の状態が非常に不安定になる所があり、局地的に雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降り、大雨となる所があります。特に西日本から東日本の太平洋側では7日にかけて、東から南斜面を中心に総雨量が多くなり、大雨となるおそれがあります。
台風が接近する沖縄地方や奄美地方では5日夜遅くから6日にかけて、九州南部や九州北部地方では6日から7日にかけて、雷を伴った猛烈な雨や非常に激しい雨が降り、大雨となるおそれがあります。

5日18時までの24時間に予想される雨量は、多い所で、
沖縄地方             120ミリ
北海道地方            100ミリ
関東甲信地方            90ミリ
九州北部地方、東海地方、東北地方  80ミリ
6日18時までの24時間に予想される雨量は、多い所で、
奄美地方             300から400ミリ
沖縄地方             200から300ミリ
九州南部、九州北部地方、東海地方 100から200ミリ
四国地方             100から150ミリ
7日18時までの24時間に予想される雨量は、多い所で、
九州南部             500から800ミリ
奄美地方、九州北部地方、四国地方 300から500ミリ
東海地方             300から400ミリ
近畿地方             200から300ミリ
沖縄地方             100から200ミリ
の見込みです。
土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。国管理河川のような大河川でも氾濫するおそれが高まっています。また、竜巻などの激しい突風や落雷に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。
台風が接近する地域では、記録的な大雨となるおそれがありますので、最大級の警戒をしてください。

[補足事項]
今後の台風情報や、地元気象台が発表する早期注意情報、警報、注意報、
気象情報に留意してください。次の「令和2年 台風第10号に関する情報(総合情報)」は4日18時頃に発表する予定です。

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